おばあちゃんのRainbow

2月に入りまだまだ寒い日が続きます。
診療室の換気のために開けた窓から冷たい風が吹いてきて、私も去年は出なかった
持病のアレルギー性の咳が時々でるようになりました。
咳をしててもコロナによるものではありませんのでご心配なく。

コロナといえば、オミクロン株による感染者が大幅に増加していますが、私も妻も
2月4日(金)にモデルナ社製の第3回目ワクチンを打ちました。
私はほとんど副反応は出なかったのですが、妻は熱が出て2日くらい寝込みました。
以前の2回はファイザーのワクチンで、2人ともほとんど副反応は出なかったので、
なるほどこれで人がなるべくならファイザーにしたいと思うんだなと思いました。
しかし私の考えでは、どちらでも早く打ったほうがよいと思います。
かかってしまったら後の祭りですからね。

ところで先日かねてから見たかったグランマ・モーゼス展に行ってきました。
グランマ・モーゼスは70歳を過ぎて本格的に絵を描き始めた農婦で、なんと初めての個展が
80歳の時というから驚きです。
普通の人が人生を終えようとする頃に画家という新しい別の人生が始まったわけです。
グランマ・モーゼスの絵はプロの芸術家が描いたというよりも、自分の身の回りの世界を
素朴な感じで描いた誠に平穏でどれもこれも心が暖かくなるような絵です。
最近のコロナ禍にあって目を背けたくなるような事件が報道されるたびに思う人心の荒廃とは
真逆の世界がここにあります。

最近は夜寝る前に展覧会で買った図録をよく眺めています。
グランマ・モーゼスが100歳の時に描いた絶筆の『Rainbow』を見ていると、なんだか
モーゼスおばあちゃんに励まされるような気がします。