年頭所感

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

私が思うに近年は年ごとにお正月の気分が薄れていく感じがします。
その主な原因はやはり個々で過ごすようになってきたことがあるのではないかと思います。

昔はお正月には祖父、祖母の所へ親戚が集まって、食事したり、トランプでゲームをしたり、
百人一首をしたりしてみんなで過ごしたものです。
家の外には門松をたて、日の丸を掲揚し、一年の初めを祝いました。

それがいつのまにか人が少なくなり、親戚も集まることもなく
子供たちもコマを回すこともなく、凧をあげることもなくなりました。
その代わりテレビやインターネットの前で過ごすようになってきました。
百人一首も人が集まらないことには面白くありません。

このお正月の風景に象徴されるように、これからはどんどん人が少なくなります。
人手不足も深刻で当医院でも募集しても人が来ないので、妻が受付に座ることが多くなりました。

コンビニのように外国人にやってもらうということが、なかなか難しいのがこの業界です。

 
また日本の医療保険制度もこのまま続けられるのかということも考えます。
国の借金はついに1000兆を超えてしまいました。

小泉内閣のころ700兆を超したと騒いでいたのは何だったのかと思います。
税金の支出のなかでも医療費などの社会保障費はどんどん伸びて、それを捻出するために
赤字国債を発行してなんとかやりくりしている現状ですが、こんなことがいつまでも続く
わけはありません。

与党も野党も真剣に議論して、すこしでも借金が少なくなる方向にもっていって欲しいと思います。
この借金問題が通奏低音のように日本の諸問題の底に流れて、日本の国力を弱めていくのではないでしょうか。

 
ところで最近読んだ『Newton』という雑誌で宇宙の終わりを特集していました。
これによると太陽は20億年後には現在の1.2倍の明るさに、60億年後には2倍の
明るさになり、地球の気温はどんどん上昇し、地球はいずれは灼熱の大地になり、
生命の死滅した“死の星”となるそうです。
 

そういうことを考えると地球上の紛争がなにやらひどく虚しい感じがします。
 

新年早々縁起でもないことばかり書きましたが、これが私の偽らざる年頭所感です。