飛沫感染と接触感染

今や世界は新型コロナウイルス感染症のために、ひどい状態になっています。

その中にあって先日政府が各世帯ごとマスク2枚づつ配布すると発表しました。
これについては、世間では賛否両論ありますが、私自身としては良いことだと思っています。

しかし、海外メディアでは冷笑されているようです。
白人は概してマスクをしません。

これについては、1か月くらい前に世田谷区の区民検診で、ある医院に行った時のことを
思い出します。

常識的にこの時期待合室で待っている人全員マスクをしていました。
受付にも必ずマスクを着用するよう張り紙がしてあります。
しばらく待っていると、一人の白人が入ってきました。見るとマスクをしていません。

受付の人からマスクをするよう注意されたのですが、持っていないらしく、
受付の人は仕方なくこの白人にマスクを与えてするように促しました。
この白人は礼も言わないで無言でマスクをしました。

これだけでも日本人なら恐縮するところです。
白人の考えではマスクをするのは正体を隠すように感じて異様に感じるらしいのです。

確かにウイルスの大きさから考えると、マスクをしていても外からすり抜けて
入ってきますので意味がないように思えますが、しかしこれは空気感染のような場合です。

今の感染状況は、飛沫感染と接触感染が問題なので、
不顕性感染の患者(感染しても症状が出ていない患者)が、
唾液を飛ばしたりする時この人がマスクをしていれば、唾液の中に含まれているウイルスを
ブロックすることが出来ます。

いつどこで感染しているか分からなければ、全員マスクをした方が良いに決まっています。

問題はそのマスクが手に入らないことです。
店で売るにせよ、恐らく一人何枚とかの制限販売で、店の前で行列を作って並ばなければなりません。
高齢者は並ぶのは大変です。しかも前の人と後ろの人の間隔を2メートル近く空ける必要があります。
だったら郵送してくれた方がよほど助かります。

そしてもう一つの感染経路である接触感染はとにかく手を洗うに限ります。
消毒用エタノールがなければ石けんでよく手を洗えばよいのです。

さて、当医院の感染対策ですが、飛沫感染を防ぐ意味で、待合室での患者さん同士の
接触をなるべく少なくするようにアポイントの間を空けて取るようにしていますが、
患者さんによっては早く来られて待っていたりされるので、こちらも極力時間を
守りますから、患者さん側も時間を守って欲しいと思います。

また、来院時にスリッパ入れの上にある消毒用エタノールで必ず手指の消毒をお願いします。

その他にも時々院内の窓を開けて密室空間にしないようにしたり、
加湿器で空気が乾燥しないようにしたりしています。
患者さんごとに使用した器具はすべて滅菌し、パックにして、使用するときに開けています。
そのほか消毒用エタノールや次亜塩素酸ナトリウムを使って治療で使用した箇所やドアノブ
などをよく拭いています。

このコロナウイルスとの戦いは長期戦になりそうですが、負けないで頑張りましょう。