奥歯を保険で白くするCAD/CAM冠のことについて

最近の診療はこのところの寒い気候に振り回されています。
特に1月22日(月)に降った大雪の影響で、22日(月)と翌23日(火)にかけては
キャンセルの嵐でした。

ところで22日(月)は雪のため早く帰ろうとした人で夕方の5、6時台は電車も
混雑していたらしいのですが、私がいつも帰る9時台ではガラガラに空いていて、
はじめて座って帰りました。
その代わり駅から雪道の歩道を歩くのが大変で、私は大胆にも車道を歩いて帰りました。

さて、前回の院長ブログでも少し触れたのですが、CAD/CAM冠の下顎第一大臼歯の保険適用について
少し解説をしておきたいと思います。

CAD/CAM冠というのは硬くて白いプラスチックから作る冠のことで、昨年の12月から
下顎第一大臼歯にも保険適用になりました。
それまではCAD/CAM冠の保険適用は4番目、5番目の小臼歯のみだったのが、6番目の下顎第一大臼歯にも
適用になり、それまでの金属の冠しかできなかったものが白くすることが出来るようになったということです。

ただ次の二つ、すなわち

(1)7番目の第二大臼歯が全部揃っていること

(2)過度な咬合圧が加わらないこと

という二つの条件をクリアーしている必要があります。

私個人の考えでは(1)ははっきりしているのですが、(2)の条件は判断がむつかしいと考えています。つまり、従来の金属の冠では割れなかったのに、CAD/CAM冠にしたら割れてきたということになるケースも出てくるだろうと思います。

今まで小臼歯のCAD/CAM冠もたくさんやりましたが、やはり何本か割れてきました。
その場合、自費で強いセラミック冠にするか、保険で金属の冠にするか、また割れてもいいからCAD/CAM冠にするかという選択になります。費用対効果から考えてどうなんでしょうか?

そういうことを考えると、患者さんにとって何を優先するのか
よく話し合って決めた方がよいと思います。