歯に関心を持とう!

今日は朝から雨が降って寒い一日になりました。

折しもこの天候の中で東京マラソンがありました。
大迫選手は途中棄権で残念でしたね。
来年の東京オリンピックのマラソンコースと6割重なるということで、
それを見据えて参加した選手も多かったのではないかと思います。

しかしあまりに条件が違うような気がします。
今日は気温6°Cで来年のオリンピックでは真夏の気温です。
このところ東京の夏は異常な暑さですからね。
たとえ早朝行われても30°C超すかもしれません
どうなるのでしょうか?

さて最近患者さんとお話していて、気づいたことがあります。
それは患者さんはあまり歯に関心がないのではないかということです。

どういうことかというと、初診で検査した後、ここの歯はどうして
なくなったのですか?と聞いても殆どの患者さんが、分からないと答えられます。

例外は事故で歯を失った患者さんだけです。
この場合ははっきり何時、こういうことで歯を失いましたと答えられます。

歯を失う原因は歯周病が一番多く、次に歯根破折、3番目に虫歯を治療しないで
長い間放置した場合、最後に事故です。
事故で歯を失う以外は実は多くの場合予防できます。

その方法とは痛くなる前に定期検診を受けることです。
歯周病は症状が出るようになると、だいたい手遅れです。

歯周病菌は賢い微生物で、表面にバイオフィルムという
粘っこい膜を張って、殺菌薬から身を守っている上に、お互い取り付いて
いる人に気づかれないように痛みを感じなくする物質を出しています。

従って初期の内はまったく痛みはありません。
何となく噛むと鈍痛がするとか、
歯茎が腫れるとか、歯が動くという症状が出るころには相当進行しています。

つまり歯の周囲の骨がかなり吸収を起こしていて、その結果
遅かれ早かれ歯を抜くことになります。

次の歯根破折は食いしばり、噛みしめ、歯ぎしりが原因で、
虫歯で神経を取った歯に多発します。

3番目の虫歯で歯を失うのはほぼ100パーセント患者さんの責任です。
実は虫歯が進んで凍みたり、ズキズキしたりという神経の症状が出て
歯科医院に来られた場合でも、神経を取って冠にすればよいので、
それですぐ歯を抜くということはありません。
痛みが出ても歯医者に行かず、根っこだけの状態になるまで
長い間放置すれば止む無く抜くということになります。

事故で歯を失うことだけは予防できません。
歯周病も歯根破折も虫歯も、それが原因で歯を失うことは
実にもったいないといつも思っています。

従って何故歯を失ったのかということに明確に答えられない人は要注意です。

また同じことを繰り返す可能性が高いです。
歯に関心を持てば意識が変わります。
わたしがいつも言っていることですが、関心があれば、意識が変わり、
正しい知識が得られ、歯の病気にかからないようになります。

ところでやっと新しい治療台をどれにするか決定しました。
3月31日(日)に古い治療台と交換します。

患者さんにとっても、歯科医師側にとっても使い勝手が良いといいんですが・・・・・。