詩の話

長かった雨が上がり、ようやく今日(9月25日)晴れ間が見えて来ましたが、気が付けば夏も終わり、いよいよこれから秋も本番といったところですね。
    
さて、今日は詩の話をすることにします。
詩というと皆さんはどういう詩を思いうかべますか?
私は中学の時読んだ萩原朔太郎の「竹」という詩を最初に思い出します。
短い詩ですが、言葉の使い方が独特で、しかもとてもリズミカルな詩で、正直これは凄いなと思いました。

それ以来高校、大学とずっとことあるごとに詩を読んで来て、心に残った詩というと、例えば吉岡 実の「四人の僧侶」、清水哲男の「喝采」、大岡 信の「マリリン」などたくさんあるのですが、やはり何と言っても衝撃的だったのは荒川洋冶が1975年に出した詩集「水駅」の中の一連の詩です。

それまで地名がこれほど豊かなイメージを喚起させる詩には、出会ったことがありませんでした。
キルギスなんていう国の存在はこの詩句から知りました。
ユーミンなんかにも「水の中のアジア」という素敵なアルバムがありましたね。
興味のある人は、今は現代詩文庫が思潮社から出ていますので、それで読むことができます。

また、思潮社からは「現代詩手帖」という月刊誌も出ています。
あの映画監督の園 子温も若い時1980年頃、この雑誌によく投稿していて、選者の新川和江さんから「ジーパンをはいた朔太郎」と呼ばれていました。
     
最近歌人の岡井 隆の「詩の点滅」という本を読んだら、荒川洋冶の話が出ていました。
歌人の人も詩をよく読んでいるんですね。
秋の夜長、詩歌に親しむのもいいんじゃないでしょうか。