ゴッホ展に行きました

2月5日(水)は急遽義母の葬儀のため休診致しました。
皆様にはご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。
2月7日(金)からは通常どうり診療致しますのでよろしくお願いします。

 

さて、現在新型コロナウイルス感染症が世間を騒がせ、怖がられています。
街行く人もマスクをしている人が増えてきました。
私も電車通勤しているので、電車の中ではマスクをしています。
それと、予防に何と言っても効果があるのが手洗いなので、
クリニックに来た時、帰宅した時には必ず十分に手指の消毒をしています。
まだワクチンがないので、自己防衛するしかありません。
困ることは、医療用のマスクも買えなくなっていることです。
当面は備蓄で対応していますが、先々が少し心配です。

 

ところで、去る1月13日(月)成人の日に私は妻と二人で「上野の森美術館」で
開催していた『ゴッホ展』を見に行きました。

それまでも1980年代半ば新潟にいる時に「新潟市美術館」の開館記念に『ゴッホ展』があり、
見に行ったことがあるのですが、相変わらず作品のパワーに圧倒される感じがあります。

特に今回の目玉である『糸杉』は良かったです。

そういえば昔、中学生のころ試験の解答用紙の裏に『糸杉』を落書きして、先生に叱られたことがありました。その落書きした本物を見ることができてなんとも感無量です。
やはり本物の糸杉はパワフルで凄かったです。

ゴッホというと映画や演劇の影響で作品もさることながら、
その人間に焦点が当たることが多く、そういう点から作品を見る傾向がありますが、
これは私は違うと思っています。あくまでも作品が主体で、作者は後です。

後世に残るかどうかは作品が優れているかどうかです。

人間は素晴らしくても作品が詰まらなければ後世には残りません。
逆に人間には問題があっても、作品が素晴らしければ後世に残ります。
そうでなければ「わだばゴッホになる」棟方志功も日本のゴーギャンと言われる
田中一村も生まれなかったのではないでしょうか。
二人とも熱烈なゴッホの絵の信奉者です。

また、ゴッホに関しての本には岩波文庫の『ゴッホの手紙』上中下3巻や
高階秀爾著の『ゴッホの眼』他いくつもありますが、
私がもっとも優れていると思うのは、新関公子著『ゴッホ契約の兄弟』です。

これは弟テオやその妻ヨーに言及して、従来の兄弟観とは異なった見方を提示していて、刺激的で読み応え十分です。
約5千円もする高価な本ですが、吉田秀和賞も受賞したお薦め本です。

さて、新型コロナウイルス感染症ですが、国の総力を挙げてなんとか早く終息させて、オリンピックに影響しないようにして欲しいと思います。
そして開会式に新国立競技場の上に美しい青空が広がるようにと私は心から願っています。