歯ぎしりは何故よくないの?

歯ぎしりはなぜ起きるのか、そのメカニズムはまだ十分分かっていません。
かみ合せの異常や日常生活でのストレスなどが原因として、推測されていますが、必ずしも起きるわけではありませんし、それを見つける検査も困難です。

しかしその危険性はよく分かっています。

つまり歯ぎしりをすることにより
1、歯がすり減る
2、虫歯でもないのに歯がしみる。
3、冠や詰め物がはずれる。
4、そしてこれが一番怖いのですが、歯が割れる。
5、歯槽膿漏にかかっている歯が強く揺さぶられ、周囲の骨が吸収を起こす。
6、口のまわりの筋肉の痛み
7、あごのずれ
8、頭痛・肩こり
などの症状の原因になります。

しかも歯ぎしりは気づきにくく、夜寝ているときにギリギリ音を立てる人は、周囲の人から指摘されるかもしれませんが、ほとんどの場合、当事者は気づかず、また歯ぎしりしていても音が鳴らない場合もあります。

ただ歯ぎしりをしていると色々な症状が口の中に現れてきます。
すなわち
1、犬歯やその周囲の歯の先端が極端にすり減っている。
2、歯ぐきが硬く隆起しているところ(骨隆起)がある。
3、歯の付け根の部分がナイフでえぐり取ったようにくぼんでいる。
4、エラが張っている。
5、奥の歯がとても短くなっている。
6、噛むときに働く筋肉のこわばりがある。
7、ファセットがある。
(これは歯科医が見ればわかるのですが、普段、噛むことがないような場所がすり減って、歯をずらすと上下がぴったりとしている部分があり、ピカピカ光っています。)

さて、あなたはどうでしたか?

それでは、歯ぎしりから歯や顎骨を守るにはどうすればよいのでしょうか?

それはナイトガードというマウスピースの小さなようなものを寝る時に上の歯に装着することです。
しかしこれはきちんと毎晩使わなくては効果はありません。
 
最近50代、60代の年齢の患者さんで歯ぎしりが原因で、歯を折ってくる人が増えています。

転ばぬ先の杖にしたいものです。